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願望を言葉にしてみたら、『壱』の個室が待っていました。
もっとずっと若いころ、『で、何たべたい?』って聞かれたら、『え? なんでもいいです』と言っていました。
でも、大人になってからの私は、基本的にはっきり食べたいものをいうタイプ。
もちろん、相手にもよるし、相手との関係性にもよるので、このあたりはまた別に書きたいと思っていますけど。
そんな私が最近よく言うのが以前も「ご褒美ごはん」の中で、触れた『人が作ったものが食べたい』です。
え?なにそれ?の方はこちらをご覧ください。↓↓↓
かんたんに言うと、素人がクックパッドを見ただけじゃどんなに頑張っても作れないもの。
本業が別にあるバイトリーダーじゃ作れないもの。
いつもじゃなくて特別なときには、です。
特別なご褒美の時には、長い時間をかけて修行や勉強をしたお料理のプロに、丁寧に作っていただいたものを食べたいなーって思います。
さて。先日、まぁまぁ頑張ったことがあり、まぁまぁのわがままを言えるチャンスを得た私は、またまたこの言葉を言いました。
「人の作ったものが食べたい」
さらにこんなことも。
「できれば、美味しい日本酒が飲めるお店がいいです」
幸い相手の方は、一を聞いて十を知るタイプ。
「落ち着ける場所がいいかな。せっかくなら、まだ行ったことがないお店がいいよね」
さすがです。
もし『人が作ったもの?なんなら作ろっか?』とでも返されたら、グーが出るところでした。
さて、私の願望は叶うのでしょうか。
連れて行っていただいたのは、創作料理の『壱』さんでした。
場所は静岡市の街中、人宿町のSOZOSYAMビルの1F。
比較的新しいお店ですが、玄関先も素敵でこだわりが伝わってきます。
目でも舌でも、写真でも楽しむことができる創作和食。
願いは言葉にすると叶うと言われていますが、その通り。
『壱』さんは、もう一度行きたいお店です。
今回は贅沢に、一部屋だけある個室へ案内されました。
圧迫感がなくカウンターの様子もうかがえる個室は、やや明るい印象。
私の好みだけで言えば、大人女子の目元のアラが見えないように、もう少し照明が落ちていてもよいのですが、
ここは創作和食のお店。
ちゃんとお料理が見えて、この明るさが心地よかったです。
この個室には可愛いベルが置いてあります。
チリンチリンと、鳴らせばお店の方が来てくれるんですね。
日本酒が飲みたくなったら鳴らす予定で、そっと持って記念撮影。
あ、なっちゃった! お店の人きちゃった!
『すみません。間違えました』
いきなり失敗してしまいましたが、まだ酔ってはいません。
では、最初のお料理と最初の日本酒です。
前菜にいきなり雲丹の登場です。わさびも含めて、素材の味がしっかり生きています。
朱色のお盆に素敵な器が映えています。
長崎の純米大吟醸「福田」を嗜みながらいただきます。
お店の方にすすめていただいた長崎の純米大吟醸『福田』はお料理の邪魔をしないすっきりとした味わいで、フルーティーな印象。
懐石料理・創作和食のお店ですから、料理によく合う日本酒が揃っています。
このグラスでいただく日本酒が、お料理の雰囲気にもあってよかったです。
白ワインで料理をいただくことが多い私の手にも、しっかり馴染んでいましたし。
コース料理を、一品ずつ愛でて楽しむ。
この日はすべてお任せのコース。
アラカルトもいいけど、慣れていないお店の場合、コースが好きです。
お店の方がお料理の種類や食材の種類から順番も考えてくれるので間違いありません。
赤紫蘇のジュレがさっぱりしていて、今すぐもう一度食べたいくらい(笑)。
毛ガニのしんじょうはもちっとやわらかく、風味がたまりません。上にのっている山菜、コシアブラのさわやかな清涼感もいい!
どのお料理も味と香り、そして見た目まで楽しめることもさることながら、印象に残っているのは食感。
ジュレが程よく絡みつく感覚とか、貝のコリっとした歯ごたえや揚げた山菜のパリパリっとしたアクセント。
一品一品食べ終わるのが名残惜しいって思ってしまう。
なんて贅沢な時間。
ベルを鳴らして、2杯目の日本酒は「笑四季 センセーション 黒ラベル 生酒」。
そして今度こそ、本当のチリンチリン。
心地よーく酔ってきたところで2杯目の日本酒です。
ここにある日本酒はどれもお料理に合うとのことですから、好みを伝えるだけでいいんです。
ラベルが個性的で辛口の日本酒をオーダー。
なるほど、確かにしっかりとした辛口。でもグラスで飲むとスーッといけてしまうから、
ある意味怖い(笑)
ちゃんと理性を保たなければ!
ヤッター! のどぐろ!! この炙り具合、伝わりますか。ぷりっぷりでジューシー。
ぜんぜんくどくないのに、油がしっかり甘ーい。
今日のお料理は魚が中心。
お魚大好きですけど、ここでさらにプラスαで、もっと楽しませてくれるアクセントが。
日本料理なのにパンとレバーパテです。
そろそろ終盤かなと思ったこのタイミングで、これはうれしい。
濃厚で美味しい!
来てよかったー。
ではここで、私からの勝手なアドバイスです。
このお店に連れていってほしい人はこう言ってみましょう。
- 人が作ったものを食べたいな。
- 久しぶりに、日本酒が飲みたいな。
- できれば落ち着いた雰囲気のお店がいいな。
- 美味しいだけじゃなくて、見た目にもきれいな料理だといいな。
- 創作和食が食べたいかも? 静岡に美味しいお店はある?
きっと、創作和食の『壱』さんにたどり着くでしょう。
3杯目は、日本人醸造家の造った美しい白ワイン「KIMURA」。
今日は日本酒!と決めていましたけど、レバーパテを見たら、やっぱりワインに心が惹かれます。
お店の方に聞いてみると、おススメがあるらしい。
その名もキムラ・セラーズさんの白ワイン「KIMURA」。
ラベルに施された桜がとても美しくて、日本人醸造家の方が造ったというこだわりが伝わってきます。
生花のようなフレッシュな香りが広がります。アルコール苦手な方でも大丈夫かもってくらい澄んだ香りです。
このワインに出会えたことも、今日の収穫です。
そしてお料理もまだ続きます。もう語り切れません。
ドドドっとお見せします!
秋田名物「じゅんさい」の歯ごたえ。そして濃厚な卵でいただくごはん。
ここで再び、触感を愉しませていただきました。
じゅんさいって、ちゃんとお料理するとこんなに美しくなるんですね。
前菜から始まってもう2時間程。ほろ酔いで、しあわせな時間が続いています。
最後にこんなごはんを持ってくるなんて、ずるい。
濃厚な卵の黄身。美味しいに決まってる。
デザートを食べる頃にはもう、上機嫌。
終わりたくない・・・といいつつお腹はもういっぱいです。
このコース料理のお値段は?
なかなかの品数の美味しいお料理。さてここで、みんな気になるコースのお値段。
このブログで紹介するために特別に教えていただいたコースのお値段、9,000円(税別)とのことでした!
『壱』さん、ごちそうさまでした。がんばってまた来ます!!
お店の基本情報
壱(静岡市葵区)
- 住所:静岡市葵区人宿町1-1-10 SOZOSYA Mビル 1F
- 定休日:月曜
- 料理:日本料理・割烹・創作和食